3人目は、名古屋商科大学の澤谷由里子先生から、ServDes.のテーマに関する全体的な分析をもとに、サービスデザインに関する現在の潮流と今後の展望についての話題提供がありました。
今回のServDes.のテーマは、「Proof of Concept」でしたが、そのテーマが意味するところとして、サービスデザインはもはや「emerging descipline(新興的な分野)」ではなく、「logic of services(サービスの論理)」になろうとしており、今回のカンファレンスは、サービスデザインの概念の有効性を証明することを目的としていると紹介されました。
続けて、今回のカンファレンスで扱われたキーワードやトピックを全体的に分析した傾向についても解説していただきました。キーワードとしては、「サービス」「デザイン」に関する領域が大部分であり、近年の傾向として、ソーシャルやコミュニティ文脈での「デザイン」の視点と、企業や経済的価値の文脈での「マネジメント」の視点が融合してきていると言います。その橋渡しとなるキーワードとして、「Service System」「Social Innovation」「Transformation」というようなものを挙げられました。
また、ServDes.では、各大学のドクターの学生が自身のリサーチテーマを発表して深掘りするための「ドクターセッション」がありますが、セッションの前後でもリサーチテーマの共有と活発な議論が行われているそうで、今後の兆しを示す活動としてとても興味深いと紹介されました。
このようにカンファレンス全体を俯瞰して解説していただいたことで、全体の潮流やトレンドがとてもわかりやすい話題提供でした。
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